蒼々たる竹林の透き間から通り抜ける風に耳を傾け、
時おり顔を覗かせる野うさぎの優しい瞳に心を奪われる。
絶えることのないせせらぎに時の流れを映しながら小径を探り、
百余年の齢に今なお鮮やかな実を結ぶ柿の木を敬う。
私たちは「椋木山」と呼ばれる里のアトリエを設け、
ここの自然が見せてくれる様々なドラマを肌で感じながら、
土を焼いて器をつくっています。
生命の息吹を少しでも器に込めることができたらと思っています。
ここに暮らすことで暖かなフォルムが生まれ、
テクスチュアが素直な言葉になることを願いながら、
これからも大切につくり続けようと思っています。